2011.04.01 Friday 03:09

4月1日



何を書こうかずっと考えていました。
そして、何も思いつかずに更新します。
目をつむると、まるで瞼の裏にピタリと張り付いているように景色が見えます。
一度張り付いてしまったものは、きっと呼吸が止まるまで色褪せないのだろうなと
ボンヤリ思うのです。

私は小さい頃、保育園に通っていました。
晴れた日は、近くの公園までお散歩をしたりしていました。
記憶が曖昧ですが、森の中の道を先生とみんなで歩いていた時、
目の前のススキの群れから突然、お母さんが出てきました。
大人でさえ埋もれてしまうような背の高い、黄色いススキです。
私は幼いながらに、お迎えまでは絶対にお母さんに会えないことを理解していました。
なので、とても驚いて、とてもうれしかったんだと思います。
この記憶は、色彩とともに私に張り付きました。
きっと、とんでもなくうれしかった感情が、絵画のようにその瞬間を閉じ込めたのです。
私は、この張り付いた景色を見ると、とても幸せな気持ちになります。
たとえ、今後私と母の間に埋めがたい亀裂が入り堪え難い関係になったとしても、
ススキを揺らす空気は、景色とともに変わらないでしょう。

絵画は、これなんだと思います。写真もです。
もっと言えば、芸術はこれなのです。私が思うに。
芸術家は、そういうものを何かのカタチで現すことのできる人を指す言葉だと思うのです。

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