2015.11.28 Saturday 11:35

小川美穂「レバノン料理がおいしいわけ」

馬喰町ART+EATのランチのレシピを作っている料理研究家・小川美穂が綴る「世界の食をめぐる」楽しいエッセー。
実際に滞在したアフリカや中近東の国々のおいしい家庭料理の作り方や、「食」をキーワードにして観たそれぞれのお国柄、興味深いエピソードが満載です。
これまでのバックナンバーをご紹介します。

 

「世界で最も美味しいのはレバノン料理だ」と、いうことを聞いたことがあります。 

では、なぜ??? 

レバノンは地中海に面したアラブの中の小国です。 

しかし、アラブとは思えないほど緑が多い国、 

人々は1年を通して豊富な種類の野菜と果物を食します。 

そうなんです。レバノン料理には、トマト、ナス、キュウリ、ニンジン、タマネギなどの野菜や、パセリ、コリアンダー、ミントなどのハーブが驚くほどたくさん使われます。また、レモン、オレンジ、リンゴ、ブドウ、サクランボ、ビワ、ザクロなど、みずみずしい果物がいつでも食後のテーブルを彩ります。 

さらに、レバノン人は乳製品と豆類と絞りたてのオリーブオイルもふんだんに食べます。 レバノン料理はとっても健康的なバランスの取れた食事なので、体が自然に美味しいと感じるお料理なのです。 私は外交官の夫と二人の子供たちと2年間レバノンのベイルートで暮らしました。私たち家族は大好きなレバノン料理を食べるたびに、「レバノン料理はすべ ての料理の原点ではないか?」と話し合っていました。   

イエス・キリストが誕生した以前から、人々はこの地をクロスロードとし、文化や貿易を交流させてきました。当然、彼らが食べていたであろう食事もこのクロスロードを通じて各地に広がったに違いないと考えます。 

私たちが舌鼓を打っているフレンチやイタリアンも、元をたどれば実はレバニーズだったということもあるかもしれません。例えば、今日イタリア料理として人気の高いパスタのルーツは、中近東のクスクスだったのではないかしら? また、レバノンで食べられている丸いパンは、あらゆるパンの原形なのでは? 

私は、そんなことを考えながら、馬喰町ART+EATのランチメニューのレシピを作成しました。そしてこれからこのコーナーで、少しずつレバノン料理や、私が暮らした世界の国々のお料理をご紹介していきたいと思っています。

「レバノン風マトンのミートボウル」


 

●トマトソースでマトンのミートボールを煮込んだレバノンの家庭料理。マトンはミンチにして、タマネギのみじん切り、クミン、オールスパイスなどの香辛料を入れてよくこねます。中央に松の実を入れて丸め、トマトソースで煮込みます。みじん切りにしたパセリを混ぜたご飯もボール状に丸めていっしょに盛りつけました。





 

*日本ではマトンになじみが薄いせいか、食べず嫌いの人も多い気がします。フレッシュなお肉であれば、臭みがなくてほんとうにおいしいですよ。さまざまなハーブやスパイスを使えばさらに風味がアップ。このお料理は、レバノンでも人気の高いマトン料理です。 

(写真と文:小川美穂)


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