2010.10.20 Wednesday 17:31

ビバ!アートイート3周年

 馬喰町ART+EATは、2007年10月19日、人にとって「美」とは何かを日々問いかける場としてオープンしました。
そのコンセプトに立脚すれば、場そのものが「美」を志す者たちによって管理・運営され、
日々つくり変えられていくことが望ましいと考え、
準備段階から数人の作家の参加を得て展開しています。
それはすなわち、作家の立場に立った展示空間の模索という難しい作業でもありました。
みなさまのご理解、ご支援のおかげさまをもちまして、何とか3周年を迎えることができました。
ほんとうにありがとうございました。

アートイートオープンと同時に結成された(いわば、専属のバンドとして)馬喰町バンドも、
独自の音楽を制作し続け、東京だけでなく、長野や新潟など各地でも活動の場を広げていっているようです。
今日は結成から1年後の2008年にリリースされたファーストアルバムを紹介します。
(アートイートの視聴コーナーで聴けます。)




自由落下
1.峠をこえて
2.日の入りに帆をたてよ
3.逃避行
4.うつわ、ひび、布、ほつれ
5.焼き畑
6.景色
7.自由落下
8.outro~はいじま別邸の風景

ギター.作曲/武徹太郎 ベース/織田洋介 パーカッション/小野一郎

■かってにレビュー

1.峠をこえて
かっこいいけど一曲目から体力的につらそうなセンスのあるタイトル。
最初の1フレーズは、困難の前のやさしさ。これから始まる旅の合図よう。
そのうしろを、重さのある音たちが連なる。
峠にのみこまれ、辺りの木々のざわめきがより耳に響く。
峠という異界はこの世とあの世の境目。
夜が人を豊かにするように、深い森はそこを通る者の精神を敏感にさせる。
連なる音は、そこを突破しようとする人々のようにも思えるね。

2.日の入りに帆をたてよ
これまた、かっこいいタイトル。
曲もかっこいいよー。

3.逃避行
ギターのさわやかでみずみずしい音とベースの弾む音が晴れた空を想像させるカラッとした一曲。この曲を聴いて落ち込む人はたぶんいない。

4.うつわ、ひび、布、ほつれ
陶芸家の小野哲平さんと布作家の早川ユミさんの展覧会(ART+EAT)のために作られたそう。

5.焼畑
自由が丘にあるパテ屋のご主人で、〈食〉研究工房の林のりこさんが2007年の冬に焼き畑についてのワークショップを行った。
それに参加したギターの武が、焼き畑という山間地を中心に行われている伝統的な農業形態とそこでとれる赤かぶの美味しさに感動してできた曲。
自然への畏怖と大地に火が入る荒々しさが民謡のような音階とジャンベの規則的かつ空気を打つような音でみごとに表現されている。

6.景色
風景のあるメロディーが今日一日の疲れを癒す。
馬喰町バンドの曲には風景がある。
住み慣れた土地でも、異国の地でも、太陽は沈み、やがて夜がやってくる。
その合間のわずかな時間がよく似合う。
普遍の美しさの秘密がわかりそうな一曲。

7.自由落下
空気の固まりがものすごいスピードで進んでいく、疾走感が最高の一曲。
ギターの転がるように繋がる音符がよりスピード感を増す。
落下という万有引力に乗って逆らえない方向に進むも、それを良しとする潔さが小気味いい。

8.outro~はいじま別邸の風景
このアルバムのレコーディングは現代美術作家のヅ舁妊砲諒姪,嚢圓錣譴拭
太平洋を見渡せる崖の上にひっそりとある、亀甲館と名付けられた建物。
夏なのに、ひんやり冷たい床の感触を思い出させる。
音楽は虫の声のような音からはじまり、次第に暮れてゆく太陽が後ろにいることに気づく。
海に陽が落ちてゆく、何万年も続いてきたことが、今日も繰り返されている。
ほっとすると同時にこれから続く途方も無い時間の長さに軽く絶望する。
3分43秒という中に、自由と閉塞感が寄り添っていて、私はぼんやりといるだけ。
陽が落ちきって、真っ暗になったら音楽も終わり。
このアルバムの中で一番美しい曲。

ざっとこんな感じです。
聴きたくなった方はぜひ!
アートイートで取り扱っています。



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